2日間ほど原因不明の発熱で寝込んでいた。

イギリスに来てから、医者が信用ならん・・・と失礼な思い込みで(風邪くらい治せるが、寝とけ・・と言われるから・・・)絶対病気にならんと決めて頑張っていたので、久しぶりの発熱だった・・・・らしい。

らしい・・と言うのは、最近遊びが過ぎると発熱すると言う軟弱な体になった・・・と思い込んでいたので、こっちに来てからちょくちょく熱を出してると思っていたのだが、旦那にめちゃ久しぶりやな!と言われて、久しぶりな事に気が付いた。

とりあえず、熱は下がり、原因は不明なままで復活。

いったいなんやったんやろなぁ・・・

熱を出す前日に、Six nations (6か国対抗ラグビーマッチ)の最終戦があった。

だいたい、もうとっくの昔にドバイに引っ越してるはずだったので、見られへんねやろなぁ~と思っていたので、なんか楽々行けそうやな!って事になり上がったテンションの勢いで、パーティもあるから会社のTさんも日本から呼んでイギリス人と顔つなぎをしよう!などと思いついた旦那に呼ばれ、ロンドン観光も兼ねたTさん夫婦が何もないカーディフにやって来た。

会社がスポンサーになっているので、前々日の木曜日にはRyan Jonesと言うウェールズの選手の感謝祭に参加させてもらえた。

いわば、パーティなのだが、なんともピンクのライトが妖しく、食事が全部不思議な色に見え、ずっと英語しか聞こえてこない環境に疲れ果て、選手たちが身近でウロウロする素晴らしく感動的な環境にいるにもかかわらず、疲れて眠くなった。

それとは打って変わって、最終戦は盛り上がった。

75000人ほど入るスタジアムがほぼ満員。
なんせ、宿敵イングランド戦、その上、この試合の結果で優勝チームがどちらかに決まるのだ。

まぁ・・・8点差をつけて勝たなければ、ウェールズに優勝はないと言う事で、その日の試合だけでも勝ったら盛り上がるやろなぁっと思っていただけだったのが・・・・

あれよあれよと言う間に30-8で勝ってしまった。

最初のトライで大盛り上がりで、決定的に優勝を決めたであろうトライシーンでは知らんおばちゃんに旦那が肩を叩かれ、周り全員で狂喜乱舞していた。

隣の兄ちゃんは最初2カップ持って来ていたビールの大半を狂喜乱舞した際に人にかけまくり、その後買って来た4カップのビールもほぼ飲まずにトライの度に撒いていた。

そう言う私も、興奮しすぎて立ち上がり振り回したマフラーで前のおっちゃんの若干薄目の頭をバシバシ叩いていたが、振り返ったおっちゃんは そうかお前も喜んでるのか・・・と笑顔だった。

因みに、試合の前には恒例で、会社でパーティがある。
試合前に集まって、みんなでビールを飲み、そしてそこでチケットを渡されマイクロバスか自家用車でスタジアムへ移動するのだが、対戦カードにより閑散としている会議室は、私達が付いた時はすでに人でいっぱいやった。

今日はやる気を見せなアカン!

と、どこに向かってるか分からんパッションで、つい最前買った応援マフラーをさっそく首に巻きパーティに参上すると、知らんおっちゃん(でも、会社の人・・・)から、やたら声をかけられた。

アジア人のそれもオバハンが赤いマフラーをすでに首から巻いて、やる気でビール飲んでる姿は なんで???やったんやろうが、けっこうそれも楽しかった。

老いも若きも男女問わず、ラグビーがとても好きな民族・・・・
そして、常にすごいなぁ~と思うのは、会社のパーティでもパブでもスタジアムでも敵味方入り混じって楽しむ事。

そう言えば、試合の日の前日Tさん夫婦と4人でパブでビールを飲んでると、私達をチャイニーズと間違えて声をかけて来たおっちゃんがいた。

次の日のラグビーの話しで盛り上がってると、一緒に飲んでるオッチャンの友達はイングランド人で、お互いうちのチームが強いんだよ~~と明るく言い争っていた。

余談だが、そのおっちゃん・・・・

私達をチャイニーズと間違えた事を非常に詫び、すまんすまんと仕切りに言った後で、ふとTさんを見て・・・


I don’t think……

と何か言おうとした。

このTさん。
日本人には見えないと常々言われていてる。

どっちかと言うと、フィリピンやカンボジア・・・どことは言えないが、アジアのちょっと浅黒いくらいの国に居る方が、馴染みまくり背景と化すタイプだ。

なので、たぶん全員、お決まりの おまえは日本人ちゃうやろ~~~!的な言葉が続くと思っていた。

するとおっちゃんは、おもむろに谷川さんの髪の毛を掴み


これは本物かっ!!??

と聞いた。


何すんねんおっちゃん!!!

もし偽物やったら確実にズレてるで!!!!

ズレてるのん見てもたら、日本人チームで苦ぁ~~~い空気になるやろが!!!!

本物やから良かったものの、意表を突いたその動きに、もし偽物でも誰も止められへんかったと思う・・・・

そうは言いながら、おもろすぎて、喉がちぎれるかと思うくらい笑ろた。

その後、ウケた事に味をしめたのか、おっちゃんは何度かTさんの髪の毛を掴みやってきて、関西人のTさんはホンモノホンモノ!と、掴みやすいように頭を差し出すと言うボケ芸人のようになっていた。

最終的におっちゃんとのお約束が出来上がり、最後に俺はまだ信じられへんぞ!と髪の毛をひっぱり、2人肩を組んで笑いながら飲んでいる姿は、どう見ても上方演芸大賞受賞者やった。

そんなこんなを書いていると・・・・

じわっとなんで熱を出したか分かって来たわ・・・・

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